よっぺ

将来の夢はバンドマン。

goodbye, 2018

もうすぐ2018年が終わる。

 

12月に入り、時の流れが幾分か早くなった気がする。クリスマスや忘年会と何かに託けて飲んだ酒のせいか、それとも2018年が終わるという意識に時間が愛おしく思えてきたからか。

 

振り返れば2018年は僕にとって、間違いなく人生の分岐点だった。2018年1月1日に見ていた世界と今僕が見ている世界は、全く違うものになっている。それは僕の価値観や人生観が変容したからだ。

 

これらはある事象が発生し、僕を取り巻く環境が変わると共に漸次的に起こっていく。

 

1年半付き合った彼女と別れた。就職先が決まった。約7年間続けた陸上競技を辞めた。日本を歩いて縦断した。初めてヒッチハイクをした。初めて海外旅行に行った。初めて好きじゃない女の子とセックスした。初めて煙草を吸った。

 

昨日見ていた景色が、今日にはもう無くなっている。代わりに新しい価値観が生まれ、世界に彩りを加えていく。そんな風に変わりゆく世界の中で、日々を滑らせて、2018年を走りきった。

 

きっと僕らがそれぞれ大切にしている価値観なんて幻想なんだろう。昨日までの自分が大切にしていたものがぐちゃぐちゃに壊れて、新しいものが創り出されるたびに、その想いは強くなっていった。特に2018年は自分を壊して、新しい自分が生まれる、そんな年だった。

 

男ならこうあるべき、女ならこうあるべき。先輩としての振る舞いや後輩らしさ。互いに好きになった者同士は「付き合う」という選択肢を選び、誰かが創った理想のカップル像に縛られている。

 

当たり前だとか、こうあるべきだとか、そんなものを盲信して生きていくのは本当に簡単だ。だけど僕にはそんな簡単なことができない。僕が生まれる前から何百年何千年かけて創られてきた幻想の世界は、美しいようで汚れている。平和なようで壊れかかっている。その瑕疵にどうしても目がいってしまう僕は、世界を疑ってしまう。

 

男らしさってなんだろうか?上下関係は本当に社会を円滑に回すためのシステムとして機能しているのだろうか?「付き合う」ってお互いの幸せのために理にかなっているんだろうか?

 

世界と自分との間に存在する距離感、矛盾に葛藤している日々だけど、そんな狭間で揺れる感情があるからこそ、常に僕の思想はアップデートされていく。 この葛藤を全て投げ捨て、考えることを辞めてしまえば、ものすごく楽になれるのは分かっているんだけど、これを辞めてしまったら、僕は操り人形の如くくだらない喜劇を踊り続けるだけになってしまう気がするので、今日も明日もその先も考えるということを辞めない。

 

 

2019年も良い年になりますように。